2020.02.07
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ワイズ・インフィニティ 映像翻訳通信 Vol.116
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こんにちは。
ワイズ・インフィニティの常宮です。
先日、「9人の翻訳家 囚われたベストセラー」を
見に行ってきました!
普段、何かをやりながら映画やドラマを見ることが多く
日本語吹替で見るか、なんとなく理解ができる英語の作品を
選びがちなのですが、
今回はフランス語と時々他言語という映画だったので
がっつりと字幕のお世話になりました。
まったく分からない言語の作品を見ると
字幕のありがたみを感じるのと同時に
どういう目線で字幕を作るべきか
学ぶことが多い気がします。
そういう意味では、たまに
分からない言語の作品を見るのも
良い勉強になるかもしれませんね。
私が観に行った回は、
映画の後にトークショーがありました。
登壇されたのは、文芸翻訳家の越前敏弥さんと
「9人の翻訳家」の字幕を担当された
原田りえさんです。
「9人の翻訳家」は、
ダン・ブラウンの「インフェルノ」の出版時、
各国の翻訳家たちをイタリアにある出版社の地下室に隔離して
翻訳を行ったという実際のエピソードを題材に描かれた映画です。
日本語版の「インフェルノ」の翻訳を担当した
越前さんにも打診があったそうですが、
アジア言語は、翻訳にかかる時間や負担が
ヨーロッパ言語とは異なるなどの理由で
隔離状態で翻訳することにはならなかったそうです。
映画の中では、毎日20ページを
翻訳するというノルマがあり、
しかも、作品全体を事前に通しで見ることは
翻訳家たちに許されていませんでした。
この20ページという分量は、
英日翻訳(文芸)ではかなりキツイペースのようで
ペースが上がっても
10ページが限度だそうです。
ヨーロッパ言語ならまだしも
今回の作品では、アジア言語である
中国語の翻訳家にも同じノルマが与えられていたので
あの中国人翻訳家は、ガッツがあるなぁと思います。
確かに見た目もタフでした。
作中には、小説家を目指している人、
お金のためならなんでもやるという人など
色々な翻訳家が出てきます。
なので、翻訳に携わる人は、誰かしらに
感情移入して見られる部分がある
映画なのかなぁと思いました。
日本では、翻訳者の名前が
原作者と同じような位置に載りますし
選ばれし職業というイメージがありますが
この映画を見て、ヨーロッパでは
必ずしもそうではないのかもしれないと思いました。
ミステリーとしても面白い内容でしたが
ヨーロッパの翻訳事情を知るのにも
良い映画だと思います。
今回のトークショーで登壇された
越前さんが結末について、ブログで考察を書いています。
ご覧いただいた方は、是非読んでみてください。
http://techizen.cocolog-nifty.com/blog/2020/01/post-4e65c0.html
※ネタバレしないで見るのが、良いタイプの映画なので
映画をご覧いただいた後に見ることをおススメします!!