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2018.11.09

映像翻訳通信(メルマガ)

韻を踏む難しさ

                   2018.11.09
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   ワイズ・インフィニティ 映像翻訳通信 Vol.56

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こんにちは。
ワイズ・インフィニティ教育事業部の花田です。

先日、実案件ではないのですが
久しぶりに翻訳をしました。

一見、簡単そうなので
すぐ終わるかな~と思いきや、
原文(英語)が韻を踏んでいることが後から判明。
よく見ていなかった自分が悪いのですが、
こうなると難易度がググッと上がります。

例えば以下のような文。
Set fire to your hair
Poke a stick at a grizzly bear

普通に訳すと
髪の毛に火をつける
木の枝でグリズリーベアをつつく
となり、特に韻も踏んでいない状態になります。
(前後の文脈がないので命令形とかは
とりあえず置いておいてください)

では、できるだけ元の英語の意味から外れることなく
韻を踏んだ訳にするにはどうすればいいか。

とりあえず連想される言葉を
書き出してみるとよいかと思います。

髪の毛、火、着火、頭、ファイヤー、ファイア アツアツ…
枝、棒、木の棒、グリズリー、ベアー、クマ、突く、イタズラ…

すると、頭(アタマ)とクマが
うまい具合に韻を踏むことが判明。

あとはこの2語が文末に来るように
文を組み立てるだけです。

そうしてできた訳がこちら。

火をつけたアタマ
枝で突っついたクマ

少々苦しいですが、
一応意味は通るかなと。

字幕だと、サイアク、ルビで逃げるという
最終手段が使えますが、
それができない場合、かなり頭を使わなければなりません。
そうなると翻訳ではなく、もはや言葉遊びの世界ですね。

ただ、すごく頭を鍛えられますし、
うまく韻を踏めた時は誰かに自慢したくなります。

もし、いつもルビで処理しているとしたら
たまには知恵を絞って考え抜くのも
いいかもしれませんよ。

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