こんにちは!
字幕翻訳者の必携アイテムである
『朝日新聞の用語手引き』。(以下、『朝日』)
字幕制作ソフトSSTと同じくらい重要です。
その使い方、本当に理解していますか?
トライアルで『朝日』の表記で
不合格になってしまった。
お仕事はしているけれど、
どんな時に、何を『朝日』で調べればいいのか
いまいちわからない。
チェッカーから表記の指摘を受けてしまい
いまさら誰にも聞けないと悩んでいる。
こんな悩みをお持ちの方向けに
今日は『朝日新聞の用語手引き』について
お話しします。
1回では語りきれないので
今回はその第一弾です。
トライアルに不合格になってしまう原因は
いくつかありますが、
『朝日』で不合格になってしまう人も
少なくありません。
ワイズでは、トライアルは単純に
合否だけでなく、
項目ごとに評価をして
判定表を付けています。
例えば、
“誤訳はないか”、“文字数をオーバーしてないか”等です。
“「朝日新聞用語の手引き」に準じているか”
の項目で△や×がついている方…
もしくは、この項目が×で
不合格になってしまう方
本当にもったいないです!
字幕翻訳者、学習者が朝日を使う場合
P189からの「用字用語集」を
一番使用すると思います。
それ以外のページを開いたこと、ありますか?
例えば、
P28からの「常用漢字表」です。
「朝日に載っているか、載っていないか」を判断するのに、
「用字用語集」だけでなく
「常用漢字表」使用することがあります。
「常用漢字表」「用字用語集」に
掲載されていない漢字は、
基本的にひらがなにしたり、
別の表現を考えます。
また、「常用漢字表」に載っている漢字も、
熟語になると使えない場合などもあります。
その場合は、やはり
「用字用語集」を参考にします。
ただ、
「用字用語集に掲載されていないけれど、
漢字を使えるのか?」と思った場合、
やはり頼るべきは「常用漢字表」です。
例えば、「子供」。
「供」は漢字なのか、ひらくのかと悩んでも
用字用語集に「こども」は掲載されていません。
そこで、「常用漢字表」を引いてみると、
「供」が掲載されているので、
「こども」は「子供」と漢字にしても良い
という判断ができるのです。
学習し始めは、
何を漢字にするのか、ひらがなにするのか
分からないと思います。
そのため朝日をひくのに時間を取られると思いますが、
たくさん引いけば
「あれは漢字だった」
「この漢字は使えないんだった」
などど、覚えてきます。
最初は地道な作業になりますが
やるかやらないかが、
トライアルの合否、
字幕翻訳者として信頼を得られるかの
分かれ目です。
特に、トライアルで朝日を指摘される方は、
「これでもか!」というくらい引いてみましょう。
また、ただ「用字用語集」を眺めているだけでも、
日本語の引き出しは増えていきます。
普段は表記の目安でしか
朝日を使用していない方が多いと思いますが、
朝日を使って日本語力も鍛えましょう!
メルマガ「朝日」シリーズは、次回にも続きます!