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翻訳の現場から


2025.07.16

風間先生の翻訳コラム

コラム第127回:中間大掃除

中間大掃除

 今年も1年の半分が過ぎた。大掃除は年に1回より、半期に1回ぐらいやっておくと楽だそうだ。こういうのを中間大掃除と言うらしい。ということで以下をどうぞ。

第116回:嗜好品
 インドの噛みタバコとも言われるパーンを紹介し、その主材料のビンロウジ(ビンロウという植物の実)が発ガン性のある有害物質だということを書いた。昨年末に「吉田類の酒場放浪記」を見ていると、スペシャルで台湾の居酒屋を訪問していた。すると、ある店のつまみにビンロウの花の和え物というのが出てきたのだ!
 料理名は「涼拌檳榔花」。直訳すれば「ビンロウの花のサラダ」。檳榔がビンロウの漢字表記となる。花自体に味はなく、シャキシャキした食感を楽しむものらしい。発ガン物質であるアルカロイドは含まれていないはずだ。噛んで吐き出しても危ない物質を食べるはずがない。
 それにしても、あのビンロウを食べるのかと少し調べてみると、ビンロウの花自体は豚挽き肉などと炒める調理法もあるらしい。現地でもスーパー等で手に入れるのはまず無理だが、希に市場で売られているようで、ビニール袋に入れて売り場に並んでいる。ネットで検索すれば画像が出てくるが、見た目は長めのエノキダケのような感じだ。旬があるらしく、6~7月前後以外ではまず市場に出回ることはないそうだ。ビンロウジを噛む習慣はインドだけでなく中国にもあるので、ビンロウジ収穫の副産物ということで花も売られているのだろうか?

第119回:日暮れの町
 この一見ロマンチックな名前が、実は黒人の立ち入りを禁止する町のことであり、このような町に誤って侵入することのないようにグリーン・ブックという黒人向けガイドブックが発行されている話を書いた。先日「映像の世紀」というドキュメタリーを見ていると、キング牧師が計画したワシントン大行進の際、リンカーン記念堂前で行った有名な演説の中で、この話題に触れていることを知った。
 演説でキング牧師は「私は決して満足しない。旅で疲れきった体をハイウェイ沿いのモーテルでも町のホテルでも休めることができない限りは」と語っている。番組では併せて有名な黒人女性ゴスペル歌手のマヘリア・ジャクソンの話を紹介していた。全国ネットのテレビにも出演する有名なゴスペル歌手のマヘリアでも、当時やそれ以前、南部の公演旅行は大変だったそうだ。朝にフルーツを食べたきりで、途中は入れる店がなくてろくに食事を取れず、それで公演をこなし、フラフラになって宿に入るというのが日常だったそうだ。

 上記キング牧師の有名な演説と言えば、例の「私には夢がある」という一節だ。実はこの一節にマヘリア・ジャクソンが関わっていたのだという。調べてみると有名なエピソードらしいが僕は知らなかった。大行進にはマヘリア・ジャクソンも参加しており、当然演説の場にもいた。そして、演説の最中でマヘリアがキングに「マーティン、みんなに夢の話をしてあげて」と叫んだのだそうだ。するとキングは用意していた原稿を脇に押しやり、語り出したのが「私には夢がある…」という一節だったのだ。

 そのマヘリア・ジャクソンと言えば、あのアレサ・フランクリンの歌の師でもある。アレサの父である牧師は名士であり、有名な歌手が公演の途中でこぞってアレサの家を訪れた。マヘリアもその一人であり、幼いアレサは彼女の本物の歌を聴いて育った。マヘリアの名は映画「アメイジング・グレイス」や「リスペクト」でも言及されている。

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